抗真菌薬ケトコナゾールに男性型脱毛症を抑制効果「CYP17阻害」

ケトコナゾールは、皮膚炎など様々な症状のために用いる薬です。

皮膚炎によって生じている脱毛を防ぐ作用がありますが、もう一つのポイントは男性ホルモンの活動を抑えるという作用があるということです。

脱毛を促進するのは男性ホルモンが多くなっているせいですので、ケトコナゾールを使うことで脱毛を抑えられる可能性があります。

その作用のメカニズムと注意点を覚えておきましょう。

抗真菌薬のケトコナゾールとは?

ケトコナゾールとは、真菌を殺し繁殖を抑える効果があることから、皮膚炎によく用いられる薬です。

その作用としては、真菌の細胞膜や活動に必要な酵素の働きを阻害することによって真菌を殺すというものです。

真菌が皮膚で繁殖すると肌に炎症を起こして皮膚炎となります。

その症状を緩和することができますので、皮膚関連の病気でよく用いられる薬となっています。

服用して全身の症状に対応するという用いられ方をしたこともありましたが、副作用が生じやすいということで現在では全身投与はほとんどなされず、日本においては全身投与は承認されていません。

ケトコナゾールは真菌の繁殖を抑えるという強い作用がありますが、その作用は酵素の働きを阻害するということにあります。

様々なホルモンに関係する酵素の働きを阻害しますので、その作用が男性ホルモンにも及びます。

結果として、脱毛を促進する因子であるジヒドロテストステロンの合成を阻むことができるので、脱毛にも効果があるとされていて、シャンプーなどに利用されることが多くなっています。

ケトコナゾールがマセラチア菌に対する抗菌作用

ケトコナゾールの第一の使用目的は抗真菌剤としてです。

真菌は細胞膜で覆われていて、この膜が細胞そのものを保護しています。

ケトコナゾールは、その細胞膜の産生を阻む作用がありますので、細胞を保護する機能が働かなくなり真菌が死ぬことになります。

また、細胞の活動に必要な酵素の働きを抑制するという作用も示しますので、両方の観点から真菌の繁殖を防いでくれて、速やかな効果の実感が得られるというメリットがあります。

こうしたことから、強い抗菌作用があり、水虫や皮膚カンジダ症によく用いられます。

クリーム状の外用薬が用いられることが多く、皮膚科の症状で処方されるケースが多く見られます。

また、脱毛関連の商品としては、ケトコナゾールが配合されたシャンプーが挙げられます。

抗菌作用がありますので、特に頭皮にかゆみやふけなどの症状が出ていて、雑菌による炎症が生じている場合に効果を示します。

ただし、ケトコナゾールは日本においては医師の処方がないと購入できませんので、一般のドラッグストアでは店頭販売されておらず、医師の処方を基に薬局などで入手する必要があります。

ケトコナゾールがCYP17を阻害

ケトコナゾールは強い抗菌作用を示しますが、もう一つの重要な作用はホルモンに関係する酵素の働きを阻害するということです。

ケトコナゾールはたくさんの酵素やホルモンに関連する作用を示しますが、特にプロゲステロンというホルモンに作用します。

このホルモンはアンドロステンジオンという物質に変換し、脱毛因子を作ります。

具体的にはケトコナゾールはプロゲステロンが変換・合成するのに必要なCYP17という酵素の働きを阻害します。

この作用により、原料があっても変換に必要な媒介がなくなりますので、脱毛因子が作られるのを阻害することができます。

さらに、ケトコナゾールは男性ホルモンであるテストステロンを減少させるという効果もあります。

いくつもの脱毛に関わるホルモンンを減少させたり、その働きを阻害できますので、脱毛を防止するのに役立つのです。

男性型脱毛症を防ぐ

ケトコナゾールの内服薬は、多くの国で使用が許可されていませんし、日本でも承認されていません。

しかし、海外製品を個人輸入という形で入手して使用することができます。

とはいえ、内服薬は副作用が出やすいというデメリットがありますし、個人輸入で入手して使用する場合は、完全に自己責任ということになりますので、できるだけ避けた方が良いでしょう。

クリームは肌になじみやすく浸透率も高いのでとても使いやすい形状です。

しかし、頭皮に塗るとなると、どうしてもべたついてしまいますので、肌に塗るのならともかく頭皮には不向きと言えます。

一方のローションはさらに浸透率が高くなることや、さらっとした感触でべたつかないというメリットがある分、刺激が強いことが多く肌が弱い人に炎症を起こすことがあります。

そのため、もし頭皮に強い刺激を感じないのであれば、ローションタイプの方が便利です。

もし肌が弱いようであれば、べたつきを我慢してクリーム状の製品を使う方が無難でしょう。

どのような副作用が起こる?

ケトコナゾールを経口服用した場合、肝障害や腎障害といった重い副作用が起こる可能性がありますので、避けた方が良いでしょう。

一方で、皮膚に塗るという方法で使う場合は、こうした副作用の心配はありません。

しかし、皮膚の赤みやかゆみ、発疹、ぴりぴりした刺激が出ることもあります。

クリーム状のものを使うかローション状のものを使うかによっても異なりますので、医師にどのタイプのものが良いかを相談して決めると良いでしょう。

まとめ

ケトコナゾールは、もともと真菌の繁殖を抑えるという効果があるため、水虫などに使用されることが多い薬です。

同時に、ホルモンに関係する様々な酵素の働きを阻害する作用がありますので、脱毛因子を減らし脱毛を予防するという効果もあります。

シャンプーやクリーム、ローションなどの形で脱毛防止のための製品が販売されていますので、使いやすい形状を選択することができます。

副作用に注意して安全に使用しましょう。

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